大判例

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最高裁判所大法廷 昭和33(分ク)1 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

抗告人の抗告理由は別紙のとおりである。

抗告人は、原決定は抗告人の欠勤期間について事実を誤認している旨を主張する

のであるが、記録に徴するに、神戸家庭裁判所の裁判官分限申立書、長期病欠者調

査表、原審の照会に対する同家庭裁判所の抗告人の勤務量に関する回答書、原審証

人Dの証言によれば、抗告人が病気のため欠勤をはじめたのは、昭和二六年五月一

日からと認めるのが相当であつて、原決定が同二五年五月一日頃から欠勤している

旨記載しているのは誤りといわなければならない。

抗告人は、さらに、現在の病状について、すでに裁判官の職務に堪える程度に回

復しており裁判官分限法一条一項に該当しない旨を主張するのである。しかし、原

審鑑定人三名の鑑定の結果を綜合するに、抗告人の肺結核は、治癒に近づいてはい

るけれども、治癒したものとは断定し難く、痰の培養検査の結果微量ながら結核菌

の存在が認められ、現状では勤務ができないものと認定するの外なく、このことと、

従来七年間の余療養をつづけても現在なお治癒していないこととあわせ考えれば、

将来の治癒の時期についても予見はゆるされないのであつて、抗告人は裁判官分限

法一条一項にいう「回復の困難な心身の故障のために職務を執ることができない」

者に該当するものと解するのが相当である。

されば、原決定は結局正当であつて、本件抗告は理由がない。よつて、裁判官全

員一致の意見で、主文のとおり決定する。

昭和三三年一〇月二八日

最高裁判所大法廷

裁判長裁判官 田 中 耕 太 郎

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裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 島 保

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 又 介

裁判官 池 田 克

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 高 橋 潔

裁判官 高 木 常 七

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